平塚のお祭り −その伝統と創造− (I)

 囃子と太鼓

平成17年夏期特別展図録 平成17年7月発行

 市内には70団体を超える囃子太鼓の保存会や太鼓連が活動し、それぞれの鎮守社の祭礼で演奏する。会の名称は、地域名を頭に○○太鼓保存会や○○太鼓連というのが圧倒的に多い。祭囃子といえば、囃子保存会や囃子連の名称が普通であるが、平塚では「太鼓」なのである。こんな所にも平塚の特徴が出ている。
 市内で「囃子」を使うのは、馬入祇園ばやし保存会、前鳥神社囃子太鼓保存会、真土神社まつり囃子太鼓保存会、田村ばやし保存会、大神寄木神社囃子太鼓連、寺分太鼓囃子保存会である。これらの団体には笛が付いていることがほぼ共通している。笛が付いても馬入と田村以外は「囃子太鼓」となる。こうした名称から、平塚の囃子太鼓は太鼓がメインであることがうかがえる。