食の民具たち 平成16年冬季特別展 (1 臼と杵)

石臼の目

図録 平成16年1月発行

 石臼の目には主溝と副溝があり、主溝の本数によって六分割、八分割などに分けられる。六分割は東日本に多く、八分割は西日本に多いタイプで、収蔵品も六分割が多い。用途で分けると、ザラッピキという粗挽き用の臼と、粉挽き用とがある。蕎麦粉にする場合、まずザラッピキにかけ、殻を取ってから粉臼で挽く。粗挽きと粉挽きは目の細かさが違い、各分割内に刻まれた副講の間隔が広い臼は粗挽き用である。なお、上下の臼を合わせる鉄の芯棒は、ふつう下臼の中心に付き、写真10−1のように上臼に付くのは稀である。

粗挽き(あらびき) 蕎(そば) 殻(から)