平塚・石仏めぐり-旧市内編- (5・旧平塚新宿)

恵比寿の森碑


明石町の飲食店街の一角に恵比寿神社があります。最近、社が再建され祭りも行われていますが、ここには「恵比壽の森蹟」と記した石塔が建っています。これには「平塚市平塚新宿西町中 阿夫利神社々司 小林順三謹書」とあり、さらに神社の来歴が刻まれています。それによれば、昔、この地に西宮大神宮(姪子社)があって境内はうっそうとした森になっていた。この社は明和年中(1764〜1771)に小沢傳弥という人が土地の繁栄を願って摂州の本宮から恵比寿神を勧請したものだった。しかし、明治の初めには八幡宮の境内社に遷宮し、ここにあった社殿は朽ちてしまった。そこで西町の有志が計画してこの碑を建てたとあります。碑には昭和11年11月の年月が刻まれていますが、これは撰文の時のようで、『平塚小誌』には昭和12年2月20日に建立したとあります。
この神社については、江戸時代末の『新編相模国風土記稿』にも記載があり、「姪子社 神躰木像 相殿に船玉明神を祀る、農民持」と記されています。

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