城所713東路傍 | |
遠景 この地には道祖神とともに地蔵、馬頭観音、庚申塔、稲荷が存在する。 |
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明治27年(1894)石祠 石祠の中の棟札は現在「奉斎」以外読み取れない。昔京城において、6月と12月の2回、四隅の道上にて「道饗祭」を行った。 この祭神が八衢比古、八衢比売、久那斗の三神という。道饗祭は魑魅魍魎の類が京城に侵入しないように去っていくのを祈ったものといわれる。 「八衢」とは街衢の八方に開かれ、交錯している状態をいう。「久那戸神」は『古事記』では「船戸神」「衝立船戸神」、『日本書紀』では「岐神」「来名戸祖神」となって現れる。 「クナ」は「来な」すなわち「来るなかれ」の意で、記紀にあるように、イザナギが黄泉国より逃げ帰るとき、黄泉津平坂で投げた杖が「岐神」となって生まれた故事をもつ。 このため「岐神」「久那斗神」などの神名を刻んだ道祖神がみられるのである。ただし、これらの道祖神はほとんど明治以降に建立されている。 <形>石祠 <材>凝灰岩 <寸>46×36×45 <銘>(右)明治廿七年一月十四日 再建 (棟札)奉斎{八衢比古 八衢比売 久那斗} |