南原3-2-18路傍 |
秦野の曽屋に通じる十日市場道に面しており、道祖神は道標を兼ねている。また、この場所はツジと呼ばれている。南原のセエトバライは際だって特色があった。当日は南原が東西に二つの道祖神を祀るグループに分かれ、四尺四方程のお仮屋(お仮屋にはやはり、野菜で作った男女の性器がついた)を子供たちが御輿のように担ぎ、「今夜はあんど、あしたはねえぞ」と叫びながら町内を練り歩く。このときオヒネリを貰うので、子供たちは首から笊をさげて回る。そして子供たちが宿で夕飯を食べている間に青年たちがお仮屋を隠してしまう。そして、決められた時刻になると、大人も総出で互いに相手のお仮屋のミッケッコをする。見つからないとセエトラバイが出来ないから、一生懸命であった。そして、早く見つけた方の親方(上級生)が向こう一年間南原のガキ大将として君臨することができたのである。相手のお仮屋は自分たちのセエトの火に投じた。これらは、戦時中にやめてしまった。なお、南原にはかつて県道沿いの古屋敷という所に「道祖神 猿田彦ノ命ヲ祀ル」と記す角石があった(『大野誌』による)。 |
辻 |
年代不明文字塔兼道祖神(右) <形>自然石 <材>凝灰岩 100×60×24 <銘>(正)道祖神 右馬入道 左金目道 |