下吉沢513路傍 |
下宮下は、現在もお仮屋作り、子供たちによる賽銭集めとゴック・御神酒売り、数え七つの子の仲間入りの儀礼など伝統的なセエトバライを続けている数少ない地区である。 また、難産のときには道祖神を担いで家のまわりを一周したという興味深い伝承も聞かれた。他に吉沢には、お産が軽く済むように道祖神塔を倒しておき、軽く済んだら起こすというところもあった。 |
祭場 五輪石多数。陰石状の石もあり。 |
年代不明双体像 <型>櫛型 <材>安山岩 <寸>59×33×22 <銘>無し。 |
道祖神の小屋作り 一月十四日は、午後3時頃に地区の人々が集まり、大人たちは竹を支柱に使って手際よく道祖神を囲う小屋を作る。現在は藁だけでなくビニールシートを使って簡略化している。 |
賽銭集め 子供たちは、六年生の大将(オヤカタ)を先頭に、隊列を組んで地区内の家を一軒ずつお賽銭を貰いに回る。「メーリコウ(参り来いの意)、 メーリコウ」と唱えながら、太鼓を叩いて歩く。大将が太鼓を提げ、五年生の子がバチで叩く。家を回る順番も決まっているようだ。 |
賽銭集め 各家では心得ていて、子供たちが来るとすぐにお金を渡してくれる。金額は五百円から千円くらいだ。お金は大将が提げている袋の中に入れる。 新しく越してきた家からも集める。昔は男子だけだったが、一〇年くらい前からは女子も参加し、平成8年は下宮下の15人の小学生にお母さんたちが3人付いて行った。 例年になく人数が多く賑やかだという。30分程して回り終えると、小屋の中に腰をおろしてひと休みする。 |
赤飯を配る 賽銭集めをしている間に、大人たちはすでに団子焼きを始めている。お飾り類だけではすぐに燃えてしまうので、次々と燃やし木を足していく。 大人たちが火を囲む中、今年小学校にあがる子を連れた母親が、お重に赤飯を詰めて持参し、一人一人の手のひらにのせて配る。 子供たちにも子供仲間に入るのでよろしく、と赤飯と御神酒を渡す。 |
子どもたちのお籠もり |