根坂間字小宮に所在し、日向岡台地から南東に延びる舌条台地の西側中腹の標高29mに位置します。昭和57年に調査が行われました。中世の墓地で、五輪塔群2カ所、積石塚墓3基、土壙墓19基、配石墓18基が発見されました。遺物は五輪塔、宝篋印塔、板碑、土器、土製品、鉄・銅製品が出土しています。遺構は山腹をコの字形に、1辺10m四方掘り下げた墓域に遺構が整然と配されています。五輪塔と一緒に出土した板碑には「貞治□」「嘉元□」「貞和四□」の紀年銘がありますので、この五輪塔群が造られた時期のは鎌倉時代末から南北朝時代と推定されます。これらの被葬者は根坂間郷の地頭の家族墓と推定されています。この遺跡は、市内で初めての中世墓地の調査例であり、しかも県内でも数少ないだけに、中世の墓制を研究する上で大変貴重な資料を提供してくれました。 | |
小宮阿弥陀畑遺跡_調査風景 | |
小宮阿弥陀畑遺跡_五輪塔 | |
小宮阿弥陀畑遺跡_五輪塔と板碑出土状況 | |
小宮阿弥陀畑遺跡_土壙墓群 | |
|