平塚の遺跡

向原遺跡

むかいはらいせき

最終更新 1998年5月

上吉沢字向原に所在し、大磯丘陵の北端に位置し、標高68〜88mの洪積台地上に立地しています。調査は3回行われており、縄文・弥生・古墳・古代の複合遺跡であったことが分かっています。市内でも数少ない縄文時代早期の資料がまとまって出土しています。弥生後期から古墳前期の住居址56軒と方形周溝墓1基発見されています。古代では住居址191軒、掘立柱建物址163棟が検出され、掘立柱建物址が非常に多いのが特徴となっています。また、鍛冶工房跡が発見されていますので、村の鍛冶屋的な性格と考えられます。古代の一般的な村と解釈するかは問題があります。対面した原口遺跡では旧石器や大規模な方形周溝墓群が発見されていますので、二つの遺跡はこの地域での集落の展開を考える上で重要な位置を占めています。

向原遺跡_2号堀立柱建物址

向原遺跡_1・2号住居址