根坂間字山王山に所在し、宝珠院の裏山に分布しています。吉沢ローム層を掘り込んで造られています。大正8年、平成元年と5年の3回調査が行われ、28基の横穴墓が発見されています。内部の構造は玄室(遺骸を安置する場所)と羨道(入り口と玄室をつなぐ道)の区別のつかない平面形態に、棺座(遺骸を安置するために造られた一段高い場所)があるものと無いもの、玄室が四角形で棺座の無いものに大別されますが、細かく見ていくと4段階の時期に造られたことが分かります。6世紀の後半に開始され、7世紀後半までの100年間に造られています。遺物で注目すべきものとして、六鈴釧があります。県内では逗子市の新宿横穴墓から出土しているだけです。鈴釧は現在の群馬県・栃木県に勢力も持った有力な毛野氏の支配範囲から多くが出土することから、毛野国との関連が指摘される資料です。 | |
根坂間横穴墓_昭和8年に調査された根坂間横穴墓 | |
根坂間横穴墓_1・2号横穴墓 | |
根坂間横穴墓_3号墓の奥壁 | |
根坂間横穴墓_大甕の出土状況 | |
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