博物館で展示や行事をするためには、その前にたくさんの調査が必要です。今年の7月16日(土)から、地質分野の特別展として、身近な河原の石ころをテーマにした展示を行います。その準備調査のため、昨日4月6日に酒匂川の源流がある静岡県御殿場市に行ってきました。
酒匂川(静岡県内では鮎沢川と呼ぶ)は、富士山東麓を流れるいくつかの川が源流になっていますが、その一つである前川は、自衛隊東富士演習場の敷地内を流れています。そのすぐ南にある桜公園を境に、それより南側を流れる川は黄瀬川に合流し駿河湾に注ぎます。つまりこの桜公園は酒匂川と黄瀬川の分水嶺にあたります。同じ富士山東麓を源流としながら、酒匂川に流れて相模湾へゆく川と、黄瀬川に流れて駿河湾へ行く川。
河川の源流域では、わずかな地形の差によって、このような分水嶺が生まれることもあるのです。