夜来風雨声 夜来風雨《やらいふうう》の声《こえ》 花落知多少 花《はな》落つること《おつること》知る《しる》多少《たしょう》ぞ
唐の孟浩然の詩『春暁』を想起する季節になりました。
花もあと何回見られるか‥と感じる年齢《このごろ、と読みます》なので
深夜の屋根にも風雨の騒鳴を聞けば、散華を惜しみ、春眠すら、妨げられます‥
などというとき、わたしたちはほぼ、
花はサクラと心に光景を描いています
が、この詩の故郷、中国では「花」といえば桃を指す、と聞きます。
夜来の風雨に落ちる花は
たしかに、当館の周囲でも、桜ばかりではありません
そこで博物館周辺の 雨上がりの地面をいくつか、ご紹介します
落ちてからではアップのための決裁とか、まにあわないので
昨年の写真もまじえて--
ああっ..いきなり花でなくて、すみません(しどろもどろ)
明るい色の新葉が美しいクスノキですが、まるで旧い葉を脱ぎ捨てるように
この季節に落とします
清掃の方々は毎年ご苦労なさっておいでですね、いつもありがとうございます‥
写真:ケヤキの落花
2023年4月8日 文化公園噴水周辺にて。
フレッシュなうちは色もあでやかですね
写真:イチョウの落花
2023年4月26日
文化ゾーン第2駐車場からのスロープ
クスノキの花は少し先になります
写真:クスノキの落花 2023年5月20日
それぞれの季節、よろしければ雨あがりの朝に、探してみませんか?
そうそう、今日は、
入学式だった方も 多いのではないでしょうか
おめでとうございます。
花も時期も さまざま。
笑っても散っても変わらず、みなさまの日々がいつも祝福に包まれますように!
さいごに、当館のX(旧Twitter)に塚田学芸員が初句を引用した詩の結び(答え合わせ?)です‥
借問酒家何處有 借問《しゃくもん》す 酒家《しゅか》何處《いずく》にか有る 牧童遙指杏花村 牧童《ぼくどう》遙《はる》かに指さす 杏花《きょうか》の村.. (唐・杜牧)