先週末の11月18日(土)、秋期特別展「天象儀 100年の軌跡」関連プラネタリウム特別投影「デジタルプラネタリウムのすべて」が行われました。
プラネタリウム、と聞くと、PANDORAのようなプラネタリウム室の中央にあって星を映してくれる機械のことを思い浮かべるかもしれませんが、それらは光学式(レンズ式)プラネタリウムと呼ばれるもので、ちょうど100年前に誕生しました。一方、プラネタリウムにはコンピュータが描いた星空をプロジェクターで映すタイプのものがあり、それをデジタル式プラネタリウムといいます。こちらも40年という長い歴史があり、様々なメーカーのものがあるのですが、当館には「バーチャリウムX」、「ステラドームプロ」、「ユニビュー」の3つのデジタル式プラネタリウムが納入されています。そのうち、今回の特別投影では「ステラドームプロ」を開発した(株)アストロアーツの高野美南海さんに、その機能を思う存分に使った投影をお願いしました。
前半ではデジタル式プラネタリウムとは何ぞや?という基本的なことの説明があり、後半の”実演”ではいよいよステラドームプロが得意とする様々な天文現象の再現を見せていただきつつ、様々な機能を紹介していただきました。来年、明るくなると期待されている紫金山-アトラス彗星も見せていただきましたが、新彗星が発見され軌道が確定すればすぐにでも投影できるのはデジタル式プラネタリウムならではですね。ほかにも2035年の皆既日食や火星の大接近などを再現してくれました。
「デジタルプラネタリウム」のすべて、と銘打ちはしましたが、デジタル式プラネタリウムでできることは正直なところ無限にあって、今回でそのすべてをお見せできたわけではありません。現在投影中のプラネタリウム一般向け番組「プラネタリウム大解剖!」でもデジタル式プラネタリウムだからこそできることをチラッとお見せしていますので、ぜひこちらもご覧ください。