昨日9月6日(水)より、2023年度の博物館実習が始まりました。
学芸員資格を取得したい大学生は、一定期間、博物館で実習を受ける必要があります。学校教員になるための教育実習の博物館版ですね。今年は10名の大学生が実習を受けています。これから毎日、実習生の皆さんに日々の実習をレポートしてもらいましょう。
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今日は博物館実習の初日であった。開館前の朝礼では、学芸員や館内の職員の方々が一堂に会し、緊張感のある中、一人一人の自己紹介と実習生がそれぞれの指導担当員との顔合わせを行った。
午前中は事前課題であった平塚市博物館の展示批評課題の発表を行った。実習生の展示に対する批評に対して、学芸員の的確なコメントや時にはユーモアを交えた返答で緊張感もありつつ、和やかな雰囲気で行われた。発表の中で多く見られた意見として、解説の量を増やしてみてはどうかという意見が多く見られた。これに対し、平塚市博物館では、博物館全体であえて詳しい解説を書かないことで来館者に何度も足を運んでもらい、実際に自分の目で見て感じてほしいという思いがあるというご指摘をいただいた。こうしたことから、批評や指摘を行うのは容易であるが、実際に学芸員の視点に立って考えることの重要性を感じた。
昼休憩の後、午後は事前課題で各自が考案した展示制作案のグループ内検討を行った。 明日は資料整理実習の予定である。博物館の資料を実際に扱える貴重な機会であるため、身も心もより一層引き締めて精一杯作業に励みたい。
(北澤哲太)
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博物館実習の1日目、まず午前中に常設展示の批評発表を行いました。具体的な改善策として、館内設備の整備・展示物のキャプションの増加・英訳した案内文の取り入れ・館内で小イベントに取り組むなど、様々な案が出されました。それぞれの改善策に対して、学芸員さんたちから博物館のコンセプトや他の展示物との兼ね合いなど博物館の抱える課題を踏まえたご意見を頂き、博物館経営に取り組むにあたり、現実と理想を両立させることの難しさを学びました。
また、午後に行った展示企画や教育普及活動計画では、複数のグループに分かれ、それぞれ企画検討を行いました。完成まではまだ抱える課題も多くありますが、訪れた方にとって素敵な体験となるような展示制作をメンバーと力を合わせ、取り組んでいきたいです。
(手呂内侑加)