去る6月21日、神奈川県博物館協会の研修会が茅ヶ崎市博物館で開催されました。
茅ヶ崎市博物館は前身の茅ヶ崎市文化資料館を継承し、「大地と人の物語」を活動テーマに令和4年7月に開館した新しい博物館です。
今回の研修会では開館に至る経緯や展示のコンセプト等について須藤格館長よりお話をいただくとともに、展示やバックヤードなどを学芸員の方のご案内で見学をさせていただきました。いま注目を集める博物館だけに研修会には県内の多くの博物館関係者が参加しました。
とてもおしゃれで快適な博物館ですが、露出展示で興味を引き、定期的に展示替えを行い、親しみやすいデザインで茅ヶ崎の自然や文化を学べる基本展示室など、随所に来館者を楽しく学びに誘う工夫がみられました。
また、学芸員だけで簡単に更新できる基本展示や電子展示のシンプルな設計、館内に設けられた司書による図書の貸し出しができる図書館の分室など、展示の仕組みや館の設計にも何度でも来館してもらえる「普段づかいの博物館」を目指した工夫がみられ、今後の地域博物館のあり方を考えるうえでも参考になりました。
今後、周辺の史跡や公園とをつなぐ拠点施設としての機能の拡充や、市民と協働した調査研究なども展開していく予定とのことで、当館としても学ばせていただきたいと思います。
すぐ近くには民俗資料館(旧和田家住宅)や大岡越前守一族の墓所がある浄見寺もあります。まだ行かれたことがない方は、ぜひ訪ねてみてはいかがでしょうか。