去る1月28日(土)、特別展の会期は終わったあとですが、秋期特別展記念講演会「星の和名-その収集のあゆみと多様性」が開催されました。

講師は「星の伝承研究室」の北尾浩一さん。星の和名の研究においては我が国の第一人者と言える方です。元々は特別展会期中の11月13日(土)に実施予定だった講演会ですが、北尾さんの体調の都合により延期となっていました。

「ゲンジボシ・ヘイケボシ」の誤解や「シンジュボシ」の逸話などから始まり、日本の星の和名研究の歴史やご本人の調査の歩みなど、数多くの貴重なお話を聴くことができました。
特に、彼自身が現地で録音した「星の里謡」を聴くことができたのは、参加者にとって非常に大きな収穫だったのではないでしょうか。星の和名や伝承、里謡などは、基本的に口承文化です。実際にその和名を使っていた人や里謡を歌っていた人たちがいなくなってしまうのは時間の問題で、どのように後世に残していくかは大きな課題です。

星の和名研究には未だ道半ば。良くも悪くも偉大な先人たちの影響が大きく、様々な誤解も広まっています。平塚市博物館でも、特別展は終了しましたが、プラネタリウムなど別の機会でも星の和名を広めていくお手伝いができればと思っています。