実習四日目。今日は主に教育普及事業実習を行いました。
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午前はワークシートの作成を行いました。想定対象にあった問題文を作り、対象に楽しんで利用してもらえるよう、様々な工夫を考えて作りました。
午後の前半に、作成したワークシートを使用してもらい、改善点を見つけてもらいました。様々な課題が見つかり、利用者が興味を持って、手に取り、楽しんで利用できるワークシートを作成することの難しさを知りました。
午後の後半は展示制作の話し合いを行いました。私のグループは多くの課題が見つかり、企画が進んでいなかったのですが、グループでしっかりと話し合い、展示趣旨とねらいが明確になったことで、企画が進みました。この後も話し合いをしっかりと行い、私たちの展示を無事に完成できるよう頑張っていきたいです。
川口あまね
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今日は、班に分かれてワークシート作りをしました。ワークシートというのは、博物館の来館者に使っていただく博物館教材です。
『博物館学事典』によれば、ワークシートは楽しい観覧を保障するものでなくてはなりません。私の班は、「8問のクイズで導き出した答えから、1文字ずつ文字を拾っていき、4文字のキーワードを2つ作る」というワークシートを考えました。小学校低学年の子どもが、親御さんとともに館内を回ることを想定して作りました。楽しさを追求し、イラストを描いたりカラフルにしたりと工夫を凝らしました。
3つの班の代表者がワークシートの説明をしたあと、実際にそれらのワークシートを各班それぞれが使用してみました。実際に使用して、使用者の立場に立ったとき、作成者の立場ではわからなかったことが見えてきました。
私の班のワークシートを使用した実習生や学芸員の方からの意見としては、
①全体的に色で判別する仕様になっており、色盲や色弱の方への配慮が足りていない
②資料をよく観察することで答えるのではなく、資料名を答えさせる問題が多い
③答え合わせができない仕様になっている
などがありました。
全体として受けた指摘としては、
⑴A4サイズだと小学校低学年の手には大きすぎる
⑵答えがいくつもあるのに、一問一答形式になっている
などがありました。
⑴について、私の班は、班内からA5サイズが適切だとの意見が出たため、A5サイズにしましたが、私自身はA4の方が作成者として作りやすいため、A5版で作成することに抵抗感がありました。しかし、学芸員の方の指摘を受けて、妥当性を実感しました。
⑵について、ワークシートの作り方によっては、使用者に間違った知識が伝わってしまう可能性があるという学芸員の方の指摘でハッとしました。私は、来館者の方に楽しんでいただくことを第一に考えていましたが、その前に大前提として、そうしたリスクを十分に検討し、内容の妥当性を何度も何度も検討することが必要であると感じました。 ワークシート作りを通して、普段なにげなく見かけるワークシートが、実はものすごく奥深いということが分かりました。これから様々な博物館でワークシートを見かけたら、作成者の意図を考えながら、優れている点や改善すべき点を学ばせていただこうと思います。
蓬田眞実