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−平塚の街でみられる地球の歴史−
石灰岩類1 (トラバーチンなど)
▲ トラバーチン(トラベルチーノ ロマーノ) (多孔質石灰岩・化学的沈殿岩 ) | ▲イタリア産トラバーチンを使った柱と壁 |
イタリア チボリ産 | 平塚市西八幡 平塚市美術館 |
ローマ堆積盆地堆積層(第三紀) | |
イタリアの主な大理石産地には、アルプス南部のカルニア・ベロナ(淡赤〜ベージュ)、半島基部のカララ(白大理石)、半島中南部のシエナ〜ローマ近郊(トラバーチン)、南部のトラニ(木目ベージュ石灰岩)などがあります。 このイタリアの石灰岩は、中生代(三畳紀〜白亜紀)に、地中海の前進である海(珊瑚礁が発達した熱帯地域の浅海でテーチス海と呼ばれる)に堆積したものです。中生代末期〜新生代初期には、アフリカ大陸が北上してユーラシア大陸に衝突し、アルプスが形成され(アルプス造山運動という)、浅海に堆積した石灰岩は陸化したり、熱と圧力を受けて大理石へと変化しました。大理石化の時代は1100万年前と言われます。 トラバーチンはこうした石灰岩が湧水・地下水などで溶けて移動し、再沈殿して生じたもので、圧密を受けていないので極めて多孔質な石灰岩で、縞状をしています。 |
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▲レッド トラバーチン |
▲レッド トラバーチンの壁への利用 |
イラン タ ブリツ産 | 平塚市榎木町 |
第三紀 アルプス造山褶曲帯 | |
赤色の平行葉理の発達したトラバーチンです。縞状のトラバーチンが熱の影響を受け方解石が脈状に再結晶していますが、トラバーチンの構造が残っています。 | |
▲ ボテチーノ (石灰岩) | ▲セルペジャンテ (縞状石灰岩) |
イタリア ブレシア産 | イタリア フォギア産 |
白亜紀 古アドリア海の堆積物 | |
淡いベージュ色で不規則な褐色縫合模様が入り、化石を含んでいます。 | 黄褐色の木目調で、平行葉理が明瞭で縞状を呈します。非晶質の石灰泥からなります。 |
▲ペルラート シチリア(不均質石灰岩 ) | ▲クレマ マルフィル (石灰岩) |
イタリア シチリア島西端産 | スペイン ノベルダ産 |
中新世 | |
褐色の不明瞭な細脈を含む砕屑性石灰岩です。基地は石灰泥で、一部結晶化している所もあります。貝殻片、有孔虫が多数含まれます。 | 淡いベージュ色で白色の不規則な方解石の細脈が入っています。 |
▲ネグロ マルキーナ(黒色石灰岩) | ▲ロッソ アリカンテ(赤色石灰岩) |
スペイン サンセバスチャン マルキーナ産 | スペイン アリカンテ産 |
平塚市宝町 平塚駅ビル ラスカ1F入口 | |
黒地に不規則な白い細脈が入っています。 | 緻密な赤褐色地に白脈が入っています。 |
スケールバーは1cm |
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