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馬入水辺の楽校生きもの調べの会7(2003年2月)

平塚市博物館公式ページ

水辺の楽校の風車
<馬入水辺の楽校 生きもの調べの会> 2003.2.1 No.7

●1月の活動
 1月19日(日)
 1月の生きもの調べの会では、まず土手に行って、モグラの塚を見たり、冬越ししているスイバのロゼットの塗り絵図鑑を作りました。その後は、全員でバードウォッチング。水辺の楽校の周辺の鳥影も増えてきて、カルガモ・カワウなどの常連のほか、オカヨシガモ・オオバン・イカルチドリなどが見られました。ミサゴもいつも通り、送電線で羽を休めていました。原っぱを風車に戻る間に、小学生の水上まことさんが大発見をしましたが、それについては下にくわしく・・。
 その後は、リバーセンターに移って、博物館まつりの準備。力作ができたので、2月1日から11日の展示期間中に、ぜひ博物館まで足を運んでください。

●博物館まつりへどうぞ
 みんなで作った展示、2月1日から11日まで博物館の特別展示室で公開します。ぜひ見に来てください。

博物館まつり水辺の楽校の展示

●ガガイモの小舟

 夏の間、たくさんの花をつけていたガガイモに、おいものような形をした大きな実がなりました。1ヶ所にさけ目ができると、中から綿毛を持ったたくさんの種が顔を出します。綿毛はまるで絹糸のような光沢があり、やがてふわっと広がって、種をつけたまま空中に飛び立っていきます。種がみんな飛んでしまった後の実をみると「カヌーそっくり」と思う人も多いのではないでしょうか。昔の人も舟を連想したらしく、「古事記」や「日本書紀」には、スクナヒコナノミコト(少名彦那命)という体の小さな神様が、ガガイモの小舟に乗って出雲の国の海岸に流れ着き、オオクニヌシノミコト(大国主命)の国造りに協力したという伝説が登場します。

さやの中から顔を出した綿毛を持ったガガイモの種子 ガガイモの実のさや
綿毛のついた種が出てきたガガイモの実 カヌーそっくりの実の殻

 さて、1月の会の時に、ガガイモの実を見つけた水上さんは、種を飛ばしてから実の中をよく見て、2匹のカメムシが死んでいるのを見つけました。
 このカメムシはその場では種類が分からなかったので、後日、厚木市郷土資料館の槐(えんじゅ)真史学芸員に調べてもらったところ、ヒメジュウジナガカメムシという神奈川県では非常に珍しい種類であると教えてもらいました。「日本原色カメムシ図鑑」(農村教育協会)をみてもこの種類についてははっきりと食草が書いてありません。よく似たジュウジナガカメムシはガガイモを食べるので、もしかするとこの種類も同じ食性を持っているのかもしれません。今年はぜひ探してみましょう。

ヒメジュウジナガカメムシ
ヒメジュウジナガカメムシ


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