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星食・惑星食

ガイドブック 星空博物館 (第2章 太陽と月の現象)

星食・惑星食

平成15年3月発行


金星食(左_1989年) 土星食(右_2002年)

 月は、星空の中を動き回り、大きいのでいろいろな星の前を横切って、かくします。これを「星食」と呼んでいます。中でも、木星や土星などの惑星をかくすときは「木星食」「土星食」などと呼ばれます。惑星食はそれぞれの惑星に個性があり、迫力のある、あるいは、美しい現象です。
 星食の観測からは、月の位置を精密に求めたり、月の縁の地形を調べたりすることができますが、見た目に面白いのは明るい星の星食です。月は大きく明るいので、これにくらべて星があまり暗いと、わかりづらいのです。月もなるべく細い月が起こすときのほうが、観察しやすいでしょう。
 恒星は小さな点にしか見えないので、月の暗い部分に隠れるときは、一瞬で星が消えるように見えます。出現の時も同様です。明るい部分では、月の縁と恒星が見分けにくくなります。
 星空の中での月の経路は「白道」と呼び、太陽の経路「黄道」の近くにあります。月にかくされる可能性のある恒星は、黄道付近の星と考えて良いでしょう。そのような主な星には、アンタレス(さそり座)、アルデバラン、プレアデス星団(以上おうし座)、スピカ(おとめ座)、レグルス(しし座)などがあります。
 平塚では、2005年3月31日深夜のアンタレスの食の後、なかなか一等星の食がありません。2006年1月のスピカの食は日の出とほぼ同時で、条件が良くありません。
 スピカの食は2013年8月12日、レグルスの食は2017年11月2日、2018年2月2日にあります。アンタレスの食が次に見られるのは2023年9月21日です。アルデバランの食は、2015年から2017年にかけてたびたび(6〜7回)見られそうです。中でも2016年11月16日、2017年1月9日、2017年4月1日などが比較的好条件です。

左_アルデバランの食(1998年10月9日)                   右_日本で見られるおもな惑星食(昼間のものは除く)


アルデバラン食



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